ひびのたわごと

ひじょうにあいまいな

ミュージカル『ミセン』を観に行った話

最近、前田公輝さんにハマっているので彼をお目当てに行ってきました。
ミュージカルを観に行ったのは(記憶にある中では)初めて!
映画と違ってチケット代は高いし、ミュージカルの素養もないので行っていいものか悩んだけど、好きな俳優さんの生演技をしかも主演で見られる機会なんてめったにないだろうと思い、自分への誕生日プレゼントの意味も込めてチケットとっちゃいました~!!

ミセンとは

horipro-stage.jp

★「ミセン(未生)」
韓国の囲碁用語で、死に石に見えてもまだ完全な死に石ではなく、どちらにも転ぶことのできる可能性を秘めた石を指す。

あらすじ

囲碁のプロ棋士の夢を絶たれ、大手企業のインターン生となったチャン・グレ。
学歴も資格もない自分に自信を持てないまま過ごすが、同期インターン生や営業3課の上司たちに支えられ、自分の生きる道を見出していく物語。
韓国で社会現象を起こした大ヒット作なのだそう。
ミュージカルの題材としてはちょっと意外な感じ?
原作を予習する時間はなかったけど、初見でも十分楽しめました。

感想

身近で共感しやすいテーマ

大手企業で働くサラリーマンたちを描いているので、会社員として働く私にも身近なテーマで展開や心情がわかりやすかった。
私は全然大手勤務じゃないしバリキャリでもないけど、共感できるところはたくさんあった。
働く中で感じる理不尽さや業務のダーティーな部分はどの会社でも共通しているなあと。
パワハラ・セクハラ、女性の社会進出などの社会問題にも触れられており、無意識に刺さってしまう感じ…

組織が大きくなればなるほど結果主義になり、意見を出すよりも会社の意向に沿って動く方が求められる。
個人の頑張りなど大したものではなく「陰の努力なんか見てくれない」という課長の台詞がグサッときた....


「僕はいつまでもミセン(未生)でワンセン(完生)になれない」
ってグレは悩むんだけど、インターンの同僚や営業3課の先輩たちが

「ひとりでやろうと思うな」
「俺たちでワンセンになればいいじゃないか」

って励ましながら手を差し伸べてくれるんだよね。
囲碁でひとりで戦ってきた主人公が、会社勤めを経験してチームワークを学び成長していく姿にじーんときてしまった。
会社に限らず、生きていく上で自分一人の力だけで得られる成果なんていうのはほとんどなくて、周りの助けがあってこそ生かされていくのだとこの作品を通して改めて感じることができた。

舞台の楽しみ方

インタビュー記事で公輝さんが「同じ演技・セリフでもその日によって微妙に変化する」みたいな話をしていたので、そこにも着目して観ていた。

他の公演を観てなくて比較対象がないから何とも言えないんだけど…

でも、今日にしかできない演技をしているんだ、と思いながら観ると特別な時間を過ごせている実感があってよかった。
ドラマや映画のように完成されたものを観るのとは違い、舞台は観客の前で演じて初めて作品が完成するのだろう。
舞台にはそういう醍醐味があるのだなと知ることができた。
表情や息遣いがはっきりわかる位置で観劇できたらもっと感動できただろうな~
あと、目悪いのにオペラグラス持って行かなかったの普通に失敗

前田公輝さんを一生推す!!

公輝さんの歌声がとても澄んでいて本当にきれいだった。ずーっと聴いていたいと思うほど。
グレとは正反対の性格だと本人も自覚している通り、ラジオなんかを聞いているとトークが上手で明るく気のいいお兄さんという印象だから暗く陰のあるキャラを演じるのは大変だったと思う。
けど、自信なく落ち込んでるところから周りの温かさに触れて生き生きしていく姿の演じ分けが自然で、見入ってしまうくらい素晴らしい演技だった。
1週間たったけど、まだ噛みしめてる…まだまだ味する。。。

やっぱり魅力的な役者さん。本格的にファンになったのでこれからも応援します!!
↓ちゃっかりファンクラブ入会して【fan-ily】になりました(まだ誰にも言ってない)

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いつまでも心に残るとてもよき体験だった。
うたたねでした。